破綻した心を容れるもの

ぼろぼろになった体を、それでも欲するなら。
わたしは、喜んで、それを捧げる。

だって。

そうするしか、愛を繋ぎとめられない。
何の取り柄もない、ただのわがままで頭の弱い女だから。

ただ、体つきだけは、幸いなことに。
とても、女らしいものだから。豊かな乳房、腰つき。対称的なウエストのくびれ。それは、人が金を積んでまで欲しがる程。





そんなものは無意味。
ただ、理由が必要なだけ。


からだは、どれだけ傷ついてもかまわないの。

それで、愛しい人が、僅かでも救われるのなら。

傷ついて
ふさがりかけた傷口をまた擦り開けられ、
苦痛で息が上がる。


愛をひさぐようにできている、このこころは、
愛をつなぎとめるためになら、自己をさえも、犠牲にしてしまう。そして尚、犠牲にしたが故の傷を癒すほどの愛を、もとめてしまう。
わがままな体は、今夜も。
愛しい人のために口を開けた傷に、苦痛に涙する。


愛してくれるなら、気付いているのなら、……せめて。
気を使ってほしい。
でもきっと、それは所用物には、許されない希望。



愛している？




愛されている？

少なくともわたしは、幸福だ。