祈り

お求めになった手を
差し伸べてみたけれど
あなたは
引き倒して
行ってしまわれました

見えないところにまで

風の便りには
未だ苦しみ泣いているとお聞きします

お察しできず
苦しめてしまったことをお許しください

今この小さな手にできることは
あなたを想い
祈ることのみです

擦れた声は
闇に掻き消え

せめて

想いだけでも
あなたのお傍へ

[死の気配]

夕焼け小焼けの帰り道
空虚に包まれ立ち止まる
近寄ってくる死の気配

呼吸も拒む
重たい空気

目の前を通り過ぎるいくつもの人間
各々勝手に思いを抱き
少しずつ死に近づいていく

何でもあるけど何にもない
埃っぽい街をゆっくりと歩く
行き着く先には何も無いのに
わがままな女は何でも欲しがる

[おもうこと]

大量の手招きが
奈落へと連れて行く
真っ赤な空間にあるのは闇

幸福を求めている
この足がむかう先には
真っ赤な闇とその先にある平穏

だって一瞬先の未来すら保証されていない

いつ八つ裂きにされてもおかしくない

狂った現実を生きてる

大量の思惑が
各々勝手にイメージしている
自分を殺すための準備を

探しているのは誰もが同じ
幸福の在り処

一瞬の油断が手招きに応じる
崩れていく
幸福は
奈落の底

[愛情デストロイヤー] ※無修正版

愛してるの本当を求めて
あの子は歩き出した
当てなんか
何にもなかったけど


帰る場所を失くした
あの子を本当に愛していた
本当は
見て目を逸らしていた


目に映るもの全てを壊して
探し出そうとしたけど
手に触れるもの全てが
どれだけ愛おしいか

答えをみつける頃
全部失った


今更だけど言いたい

愛しているって

今更なのはわかっているけど

[ママのうた]

女の海を深く泳いで
奥底にみつけた
ベイビーちゃん

ご挨拶をして
暖かくしてね

もうすぐ会えるね

[幸福な最後のひととき]

消え行く灯火
愛しい人の腕の中で
囁くのは
最後の愛の言葉

この幸福な時間を
今
少しだけ止めさせて

苦痛が続くのは厭わない
ただ
もう少し君と居たい

暖めるのなら
君のその手を
わたしの体はもう終い
だから
泣かないで

もう歩けないから
砂の上にどうか降ろして

許してね
一人置いていくことを
一人置いていかれることを

愛している
それだけは
最後のひとときまで真実

終わらせるのはその手で
待ってくれる手も愛しい
君に委ねよう

この幸福な苦痛の時間
もう少しだけ止めさせて

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マノン。
美しい女の愛。

そりゃあたしは綺麗とか
美人なタイプではないけれど。

愛しているを伝えたいんだ。
君が必要なんだ。

だから
忘れないで

死にたいって言っても
そのときは一緒に居てほしいんだ

愛しい人に抱かれて息を引き取ったマノンは幸福だっただろう。
そんな想いで、満たされたウタ。

[衝動]

十六夜の月の影

幸福

掴み取れない言葉

そら


風

長い髪

愛しい人

TEAR


壊して。